Church’sの「REAL CAPE BUCK」は何の革? – 都市無しBUCK購入レビュー

チャーチのチェットウィンド(CHETWYND)と似たようなモデルの「BUCK」(73Last)を購入しました。

インソールに印字されている謎の「REAL CAPE BUCK」の調査結果もシェアします。

目次

「BUCK」73ラスト size 70F

秋冬に活躍すること間違いなしのダークブラウンスウェードのフルブローグ

グレーフランネルのスラックスに合わせたい。

スウェードの柔らかさに感動しました。

トゥはややスクウェア、少しポッテリした感じが73ラストの良い所。
おしりもキレイな丸みで素敵。
Saphirのダークブラウンのスプレーでケアしました!


購入金額は

メルカリで25,000円くらい。

中古靴屋だったら40,000円くらいのイメージです。

この靴のロゴと謎の「REAL CAPE BUCK」について

見えにくくてすみません。

この靴は都市無し(旧旧旧)なので1960年以前の靴だと思われます。

年代を考えると状態がメチャ良いです。

都市無しと5都市の生産時期
①都市無し: ~60年代(旧旧旧チャーチ)
②二都市(ロンドン・ニューヨーク):~70年代(旧旧チャーチ)
③三都市(ロンドン・ニューヨーク・パリ):~90年代(旧チャーチ)
④四都市(ロンドン・ニューヨーク・パリ・ミラノ):~2013年(新生チャーチ)
⑤五都市(ロンドン・ニューヨーク・パリ・ミラノ・東京)2014年~(新生/現行チャーチ)

「REAL CAPE BUCK」について調べてみると、以下のような内容の情報が出てきました。

・Buck skinは通常、雄鹿の表革を意味する。
・一般のスウェードはBack(裏の) skinという意味で用いられるのでスペルが違う。
・他のBlogに記載がありましたが、Church’sの広報は「鹿革のバックスキンのようにふわふわしている」という回答や、「アンテロープをスウェードにしたもの」と回答したそうです。Church’s広報曰くChurch’sのアンテロープは「HONEY KUDU ANTELOPE」という素材名でクーズーというウシ科が使われているとのこと。
※アンテロープとクーズーが入り混じってよく分からん。。。
・クーズーはウシ科のブッシュバック(Bush Buck)属に分類される動物。

REAL=本物の、偽りのない

Cape=頭や首の革

Buck≒Bush Buck(ブッシュバック属)

というロジックなのでしょうか。

ここまでが、ググった結果です。

ここからは、インスタの靴仲間に教えてもらった情報を踏まえての考察

「REAL CAPE BUCKはカーフだと思う」という意見

Buck=雄鹿が直訳だが、鹿は家畜ではないので安定供給は難しい動物。

猟師さんが銃で撃って仕留めるにしても穴が空いたり、野生生活の間に傷つくことなどを想定すると革として積極的に採用されにくい革の一つ。

そして、鹿のスウェードの柔らかさと毛足の長さは、カーフのそれとは別物と断定。

⇒まずここで、ガチンコの鹿革を使っていることはないだろうとの見解。

そのうえで、アンテロープを使っているのではというという仮説については、70年代までは英国でよく使われていたとのことだが、それはアフリカで狩猟したアンテロープを輸入して利用していたことが考えられるとのことです。

CITES(ワシントン条約)に指定されたことでアンテロープ革を新たに作ることが困難になり、80年代以降はアンテロープの靴を製作されることはなくなったようです。

一方でクーズーというアンテロープの一種の革は今でも流通しているそうですが、クーズーの靴が流通したのはここ15年くらいでは?という意見があります。

そう考えると、アンテロープ革を使い続けることは不可能、BUCKのモデルに1960年代からクーズーを使用していたという仮説も成立しない、ということになります。

これらの事実を踏まえて、実際に革を触った革靴仲間からすると、Church’sのスウェードは、カーフの裏側では????という仮説を唱えています。

結局のところ意図は分からない。

REAL CAPE BUCKといいつつ、本物の鹿(あるいはBush Buck種) の革を用いていない。

現在作製されている5都市などは恐らくカーフであってREAL CAPE BUCKの表示に事実と反するはず。

「REAL CAPE BUCKのような」という表現が一番有力な意図だと私は思う。

ひょっとしたら当初はアンテロープ革を使っていたかもしれないが、時代の流れを受けてカーフに移行したのかもしれない、、、など色々な妄想が浮かぶ。

これが靴ロマン。

分からないことがあってもいいではないか。

歴史認識などと同じ?’(笑)

長文となってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました。

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チーフはムンガイ一択です。個人的には白地にブラウンが好き。


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この記事を書いた人

幅広い年代から支持される大人の装いを追求するためのブログです。
革靴の魅力に惹かれてのめり込んだファッション。足元の美しさから組み立てたトータルコーディネートで大人の魅力を最大限に伝えていきます。上品な装いの近道は「いい革靴を履く」ことだと確信しています。
詳細は、自己紹介記事をご覧ください。

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